ぼうこうなん望江南
春未老
風細柳斜斜
試上超然台上看
半壕春水一城花
休対故人思故国
且将新火試新茶
詩酒趁年華
※日本で一般に読まれている本文によります。長編のため、有名な部分を抜粋して掲載しています。
書き下し文
春未だ老いず
風細やかにして柳斜斜たり
試みに超然台上に上りて看れば
半壕の春水 一城の花
故人に対して故国を思ふを休めよ
且く新火を将て新茶を試みん
詩酒 年華に趁らん
現代語訳
春はまだ盛り。風はやわらかく柳はななめになびく。超然台に登って眺めると、堀の半分に春の水、町じゅうに花。旧友を前に故郷を思うのはやめよう。新しい火で新茶をいれて、詩と酒で若い季節を楽しもう。
原文と書き下し文の対照
春未老 ― 春未だ老いず
風細柳斜斜 ― 風細やかにして柳斜斜たり
試上超然台上看 ― 試みに超然台上に上りて看れば
半壕春水一城花 ― 半壕の春水 一城の花
休対故人思故国 ― 故人に対して故国を思ふを休めよ
且将新火試新茶 ― 且く新火を将て新茶を試みん
詩酒趁年華 ― 詩酒 年華に趁らん
鑑賞
春はまだ盛り。日常の一コマが、そのまま詩になっています。
日本で親しまれる理由
「詩酒趁年華」。詩と酒で、この季節を思いきり楽しもう。
語句
- 春未
- 「春未」——詩の情景を支える語
- 風細
- 「風細」——詩の情景を支える語
- 柳斜
- 「柳斜」——詩の情景を支える語
作者
蘇軾の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
蘇軾(北宋)の詞。詞牌にのせて心情や情景を詠む。