ちしひょうをろうす稚子弄氷
稚子金盆脱暁氷
彩糸穿取当銀鉦
敲成玉磬穿林響
忽作玻璃砕地声
彩糸穿取当銀鉦
敲成玉磬穿林響
忽作玻璃砕地声
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
稚子 金盆より暁氷を脱し
彩糸もて穿ち取りて銀鉦に当つ
敲いて玉磬と成せば林を穿ちて響き
忽ち玻璃の地に砕くる声を作す
現代語訳
幼い子が朝、金だらいから氷をはずし、色糸を通して銀の鉦に見立てる。たたけば玉の楽器のような音が林を抜けて響き、たちまちガラスが地面に砕けるような音を立てた。
原文と書き下し文の対照
稚子金盆脱暁氷 ― 稚子 金盆より暁氷を脱し
彩糸穿取当銀鉦 ― 彩糸もて穿ち取りて銀鉦に当つ
敲成玉磬穿林響 ― 敲いて玉磬と成せば林を穿ちて響き
忽作玻璃砕地声 ― 忽ち玻璃の地に砕くる声を作す
鑑賞
幼い子が朝、金だらいから氷をはずし、色糸を通して銀の鉦に見立てる。日常の一コマが、そのまま詩になっています。
日本で親しまれる理由
「忽作玻璃砕地声」。氷も楽器になる。冬の朝の小さな音楽家。
語句
- 銀鉦
- 「銀鉦」——詩の情景を支える語
- 玉磬
- 「玉磬」——詩の情景を支える語
- 玻璃
- 「玻璃」——詩の情景を支える語
作者
楊万里の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
楊万里(南宋)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。