ぜっく絶句
両箇黄鸝鳴翠柳
一行白鷺上青天
窓含西嶺千秋雪
門泊東呉万里船
一行白鷺上青天
窓含西嶺千秋雪
門泊東呉万里船
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
両箇の黄鸝 翠柳に鳴き
一行の白鷺 青天に上る
窓には含む 西嶺千秋の雪
門には泊す 東呉万里の船
現代語訳
二羽の黄鶯が青々とした柳で鳴き、一列の白鷺が青空へ昇っていく。窓には西の嶺の千年の雪が収まり、門前には東呉から万里を越えて来た船が泊まっている。
原文と書き下し文の対照
両箇黄鸝鳴翠柳 ― 両箇の黄鸝 翠柳に鳴き
一行白鷺上青天 ― 一行の白鷺 青天に上る
窓含西嶺千秋雪 ― 窓には含む 西嶺千秋の雪
門泊東呉万里船 ― 門には泊す 東呉万里の船
鑑賞
翠の柳に黄鸝、青天に白鷺。窓は西嶺の千秋の雪を含め、門前には東呉からの万里の船。蜀の広さが、四行にすっぽり収まります。
日本で親しまれる理由
「門泊東呉万里船」。黄と翠、白と青。世界はこんなに色鮮やか。
語句
- 両箇
- 「両箇」——詩の情景を支える語
- 黄鸝
- 「黄鸝」——詩の情景を支える語
- 鳴翠
- 「鳴翠」——詩の情景を支える語
作者
杜甫の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
杜甫が成都草堂で詠んだ七言絶句。色彩の対と遠近の対が鮮やかで、教科書にもよく載る。