かくし客至
舎南舎北皆春水
但見群鴎日日来
花径不曽縁客掃
蓬門今始為君開
※日本で一般に読まれている本文によります。長編のため、有名な部分を抜粋して掲載しています。
書き下し文
舎南舎北 皆春水
但だ見る 群鴎の日日に来たるを
花径 曽て客に縁りて掃はず
蓬門 今始めて君が為に開く
現代語訳
家の南も北も春の水があふれ、毎日やって来るのは鴎の群ればかり。花の小道は客のために掃いたことなどなかったが、粗末な門を今日はじめて君のために開ける。
原文と書き下し文の対照
舎南舎北皆春水 ― 舎南舎北 皆春水
但見群鴎日日来 ― 但だ見る 群鴎の日日に来たるを
花径不曽縁客掃 ― 花径 曽て客に縁りて掃はず
蓬門今始為君開 ― 蓬門 今始めて君が為に開く
鑑賞
家の南も北も春の水があふれ、毎日やって来るのは鴎の群ればかり。読み終えても、今日はじめて、あなたのために門を開くという感触が残ります。
日本で親しまれる理由
「蓬門今始為君開」。今日はじめて、あなたのために門を開く。
語句
- 舎南
- 「舎南」——詩の情景を支える語
- 舎北
- 「舎北」——詩の情景を支える語
- 皆春
- 「皆春」——詩の情景を支える語
作者
杜甫の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
杜甫(盛唐)の作より抄録。生日詩簽でも親しまれる一節。