ぼくばい墨梅
我家洗硯池頭樹
朶朶花開淡墨痕
不要人誇好顔色
只留清気満乾坤
朶朶花開淡墨痕
不要人誇好顔色
只留清気満乾坤
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
我が家 硯を洗ふ池頭の樹
朶朶 花開いて淡墨の痕
人の好顔色を誇るを要せず
只だ清気を留めて乾坤に満たしむ
現代語訳
わが家の硯を洗う池のほとりの梅。一輪一輪の花は淡い墨の跡。人に美しい色だとほめられなくていい。ただ清らかな香を、天地いっぱいに留めておきたい。
原文と書き下し文の対照
我家洗硯池頭樹 ― 我が家 硯を洗ふ池頭の樹
朶朶花開淡墨痕 ― 朶朶 花開いて淡墨の痕
不要人誇好顔色 ― 人の好顔色を誇るを要せず
只留清気満乾坤 ― 只だ清気を留めて乾坤に満たしむ
鑑賞
わが家の硯を洗う池のほとりの梅。読み終えても、ほめられなくていい。清らかな香を、天地いっぱいにという感触が残ります。
日本で親しまれる理由
「只留清気満乾坤」。ほめられなくていい。清らかな香を、天地いっぱいに。
語句
- 朶朶
- 「朶朶」——詩の情景を支える語
- 我家
- 「我家」——詩の情景を支える語
- 洗硯
- 「洗硯」——詩の情景を支える語
作者
王冕の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
王冕(元)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。