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やちょく夜直

王安石|北宋|七言絶句

金炉香尽漏声残
翦翦軽風陣陣寒
春色悩人眠不得
月移花影上欄干
詩

※日本で一般に読まれている本文によります。

書き下し文

金炉 香尽きて漏声残ざんす

翦翦せんせんたる軽風 陣陣として寒し

春色 人を悩まして眠り得ず

月は花影を移して欄干に上らしむ

現代語訳

金の香炉の香は燃え尽き、水時計の音もかすか。そよ風が吹くたびに少し肌寒い。春の景色に心がさわいで眠れない。月が花の影を動かして、欄干の上へ這いのぼらせている。

原文と書き下し文の対照

金炉香尽漏声残 ― 金炉 香尽きて漏声残す
翦翦軽風陣陣寒 ― 翦翦たる軽風 陣陣として寒し
春色悩人眠不得 ― 春色 人を悩まして眠り得ず
月移花影上欄干 ― 月は花影を移して欄干に上らしむ

鑑賞

金の香炉の香は燃え尽き、水時計の音もかすか。日常の一コマが、そのまま詩になっています。

日本で親しまれる理由

「月移花影上欄干」。春の夜は、うつくしすぎて眠れない。

語句

漏声残
「漏声残」——詩の情景を支える語
翦翦
「翦翦」——詩の情景を支える語

作者

王安石の生涯と作品一覧は作者ページへ。

作られた背景

王安石(北宋)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。

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