らんけいのとうか蘭渓棹歌
涼月如眉掛柳湾
越中山色鏡中看
蘭渓三日桃花雨
半夜鯉魚来上灘
越中山色鏡中看
蘭渓三日桃花雨
半夜鯉魚来上灘
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
涼月 眉の如く柳湾に掛かる
越中の山色 鏡中に看る
蘭渓 三日 桃花の雨
半夜 鯉魚 来たりて灘に上る
現代語訳
涼しい眉のような月が柳の入江にかかり、越の山々の色が鏡のような水に映る。蘭渓に三日つづいた桃の花の季節の雨。真夜中、鯉が早瀬を上ってくる。
原文と書き下し文の対照
涼月如眉掛柳湾 ― 涼月 眉の如く柳湾に掛かる
越中山色鏡中看 ― 越中の山色 鏡中に看る
蘭渓三日桃花雨 ― 蘭渓 三日 桃花の雨
半夜鯉魚来上灘 ― 半夜 鯉魚 来たりて灘に上る
鑑賞
涼しい眉のような月が柳の入江にかかり、越の山々の色が鏡のような水に映る。景色の奥に、静かな心情が沈んでいます。
日本で親しまれる理由
「半夜鯉魚来上灘」。桃の花の雨のあと、鯉は瀬を上る。
語句
- 涼月
- 「涼月」——詩の情景を支える語
- 如眉
- 「如眉」——詩の情景を支える語
- 掛柳
- 「掛柳」——詩の情景を支える語
作者
戴叔倫の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
戴叔倫(中唐)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。