かんしょゆうかん そのに観書有感 其二
昨夜江辺春水生
艨艟巨艦一毛軽
向来枉費推移力
此日中流自在行
艨艟巨艦一毛軽
向来枉費推移力
此日中流自在行
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
昨夜 江辺に春水生じ
艨艟の巨艦 一毛軽し
向来 枉げて推移の力を費やせしも
此の日 中流に自在に行く
現代語訳
ゆうべ川に春の水があふれ、大きな軍船も一本の毛のように軽く浮かんだ。これまでは押しても引いても動かなかったのに、今日は川の真ん中を自由自在に進んでいく。
原文と書き下し文の対照
昨夜江辺春水生 ― 昨夜 江辺に春水生じ
艨艟巨艦一毛軽 ― 艨艟の巨艦 一毛軽し
向来枉費推移力 ― 向来 枉げて推移の力を費やせしも
此日中流自在行 ― 此の日 中流に自在に行く
鑑賞
ゆうべ川に春の水があふれ、大きな軍船も一本の毛のように軽く浮かんだ。景色の奥に、静かな心情が沈んでいます。
日本で親しまれる理由
「此日中流自在行」。時が満ちれば、大きな船も軽やかに進む。
語句
- 艨艟
- 「艨艟」——詩の情景を支える語
- 向来
- 「向来」——詩の情景を支える語
作者
朱熹の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
朱熹(南宋)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。