どうていをのぞむ望洞庭
湖光秋月両相和
潭面無風鏡未磨
遥望洞庭山水翠
白銀盤裏一青螺
潭面無風鏡未磨
遥望洞庭山水翠
白銀盤裏一青螺
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
湖光 秋月 両つながら相和す
潭面 風無く 鏡未だ磨かず
遥かに洞庭を望めば山水翠なり
白銀盤裏の一青螺
現代語訳
湖の光と秋の月がとけあい、風のない湖面は磨く前の鏡のようにぼんやり光る。遠く洞庭を望めば山も水も翠。白銀の盆の上に青い巻貝がひとつ載っているようだ。
原文と書き下し文の対照
湖光秋月両相和 ― 湖光 秋月 両つながら相和す
潭面無風鏡未磨 ― 潭面 風無く 鏡未だ磨かず
遥望洞庭山水翠 ― 遥かに洞庭を望めば山水翠なり
白銀盤裏一青螺 ― 白銀盤裏の一青螺
鑑賞
秋の月と湖の光がやわらかく和み、風のない水面は磨かれる前の鏡のよう。遠く洞庭を望めば山水は翠で、白銀の皿に青い巻貝がひとつ——比喩の鮮やかさが、湖の静けさを立体にします。
日本で親しまれる理由
「白銀盤裏一青螺」。湖は白銀の盆、島は青い巻貝
語句
- 洞庭
- 湖南省の大湖・洞庭湖
- 白銀盤
- 銀色の盆に見立てた湖面
- 青螺
- 青い巻貝。湖中の君山をたとえる
作者
劉禹錫の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
劉禹錫が洞庭湖を望んだ七絶。君山を青螺に見立てた結句が名高い。