あきけいもんをくだる秋下荊門
霜落荊門江樹空
布帆無恙掛秋風
此行不為鱸魚鱠
自愛名山入剡中
布帆無恙掛秋風
此行不為鱸魚鱠
自愛名山入剡中
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
霜落ちて荊門 江樹空し
布帆 恙無く秋風に掛く
此の行 鱸魚の鱠の為ならず
自ら名山を愛して剡中に入る
現代語訳
霜が降りて荊門の川辺の木々は葉を落とした。布の帆はつつがなく秋風をはらむ。この旅は故郷の鱸のなますのためではない。名山を愛するからこそ剡中へ入っていくのだ。
原文と書き下し文の対照
霜落荊門江樹空 ― 霜落ちて荊門 江樹空し
布帆無恙掛秋風 ― 布帆 恙無く秋風に掛く
此行不為鱸魚鱠 ― 此の行 鱸魚の鱠の為ならず
自愛名山入剡中 ― 自ら名山を愛して剡中に入る
鑑賞
霜が降りて荊門の川辺の木々は葉を落とした。その気配が、短く残ります。
日本で親しまれる理由
「自愛名山入剡中」。好きなもののために、秋風に帆を上げる。
語句
- 剡中
- 「剡中」——詩の情景を支える語
- 霜落
- 「霜落」——詩の情景を支える語
- 荊門
- 「荊門」——詩の情景を支える語
作者
李白の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
李白(盛唐)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。